Column

歩育(ほいく)~歩くことから広がる世界~

みなさん普段、子どもとどのくらい歩いていますか?

この20年間で子どもの1日の総歩数が半減しているデータがあります。

最近では全国で“子どもを歩かせよう”という取り組みが広がっているそうです。
私自身、昔から歩くことが大好きで、その影響からかわが子も良く歩いてくれます。

以前は近所を少し歩くだけでも、すぐにしゃがみ込み、疲れたのサインを出していましたが、気づけば

今2歳のわが子も2kmのコースを疲れることなく歩いています。“

 

【目安となる1日の歩く距離】年齢×1km歩くこと=体の成長に必要な歩行量

 

と言われており、歩くことでいろんな効果があります。

 

【歩くことの効果】

運動能力の向上・体力の向上

長い距離を歩くともちろん体力もつきますが、立ち止まったり、しゃがんだりしても身体作りには効果があるそうです。

頑張る力を育てる

少し頑張って目的地に着いた時の達成感は、頑張ることの大切さと頑張れる自分を認める“自己効力”も高めます。

交通ルールの習得

ベビーカーや抱っこ紐だと自分自身で意識する機会がない交通ルール。

自分で歩くことで子どもが主体となり交通ルールを学ぶことが出来ます。

 

立ち止まって興味のある物を見たり、交通ルールを学んだり、幼児期に必要な運動能力(飛ぶ、跳ねる、走る、しゃがむ)を習得するのも歩育の特徴でもあります。

先日、保育園の帰りに道端で息子に「くるまきた あぶない あぶない ママせんにはいって」と体を

押され、白線の内側へ・・・。遠くを見ると一台の車が・・・“そっか・・・保育園で教わっているんだね”と微笑ましく思い「教えてくれてありがとう」と言いました。“よし!車も行ったし、おうちに帰ろう”と思い3歩進んだ直後「ママ くるまきた あぶない あぶない せんにはいって」

“えっ・・・また?(私の心の声)”後ろを振り返ると1台の自転車が・・・“自転車もー!(私の心の声)”結局この日はこの流れがエンドレスで続き、5分で家に帰れるところを倍以上の時間が掛かりました。

息子は私が想像している以上に保育園の散歩で交通ルールを学んでいるようです。

最初は手も繋がない、急に走ってヒヤヒヤすることも多く、何度も止めて注意した時期もありました。

それでも、今では何とか一緒に歩いてくれるようになりました。一緒に歩くことで、こんなことに興味を持っているのかと気づいたり、子どもの発見(最近では、歩くとお月様が建物で見えなくなることに気づき「まてまて~」と言いながらお月様とかくれんぼしています)にほっこりすることもありました。

 普段から歩くことを意識して、子どもの心と身体を育んでいけたらいいなと思います。

(宝田)