Column

【「保育」と「子育て」の違いを感じながら・・・】

 園だよりのこの「コラムのページ」で今後、子育て発信をしていきたいと考えています。少しでも保護者の皆様の子育てのヒントになったり、気持ちが楽になれれば・・・と考えております。毎月の担当者がこのページを担当しますが、しばらくは私が「子育て発信」をしたいと考えています。

 まずは、自己紹介から

 短大を卒業して保育士一筋で今まできました。保育士歴20年以上になります。(年齢がばれてしまいますね。)その中での私の強みは0歳児から5歳児までの全クラスの担任を経験したこと。0歳児には0歳児ならではの楽しさと苦労があり、年長児にはそのクラスならではの子どもとの関わりの面白さがあります。

 結婚をして、いつかは子どもが欲しいと思いながらも年月だけが過ぎていき、あっという間に「高齢出産」と言われる年齢になりました。出産のことを真剣に考え、3年前にやっと授かりました。

 しかし、私のマタニティーライフは壮絶でした。毎日毎日、吐き気に襲われ、つわりが一番ひどい時には体重減少で1週間の入院。退院してからも体は動かず、食べ物は入らず・・・。こんなに体が動かないものなのかと悩むこともありました。出産すれば、今まで仕事で子どもともたくさん関わってきたし、きっと大丈夫と考えていたのですが、想像していない生活が待っていました。

 それは今までこんなに長い間保育士をしてきたのにも関わらず、「赤ちゃんへの関わり方がわからない」ということ。我が子はとにかく、周りの環境に敏感で、ちょっとした物音でもすぐに目を覚ましていました。自分のモロー反射にびっくりして目を覚ましたり、背中スイッチも敏感で、布団に全くおろすことができない日々。どちらかというと0歳児の寝かしつけは自信があり得意だったため、自己嫌悪に陥りました。そしてミルクを飲めば毎回、大量にもどしてしまい、もうどのように関わればいいのか、何に気を付ければいいのかわからない日々でした。いわゆる今でいう産後うつ状態だったのだと思います。

 

 よく保育士をしていない友達に言われることがあります。「保育士をしているから子どもの関わりがわかっていいよね」という言葉。確かに保育士をしていない母親に比べると「この先は、このように育っていく」などはわかります。でも「保育」で子どもに関わるのと「我が子」で子どもに関わるのは全く違います。我が子だと子どもも甘えられることがわかり、駄々をこねたり、こちらの様子を見て対応を変えたり・・・ 本当に子どもは大人をよく見ていますね。

 「ここで怒っちゃいけないよね」「テレビに甘えてはいけないよね」とわかっていても、それをしてしまうこともよくあります。でも子育てには完璧はありませんよね。理想はありますが、今できることを親も子どもも無理をしない程度にしていくことが、お互いにとって良いバランスになり、関係性を保てると思っています。

 日々、少しでも笑顔で関われるように・・・・・。今はそのような気持ちで、できることをできる時に、

そして仕事をしているからこそ一緒に過ごす時間を大切にしていきたいと考えています。 

次回は私が我が子と関わるときに少しだけ意識していることを紹介します。       (谷本)