Column

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

今年の年末年始は、例年とは違う過ごし方をされたご家庭が多かったのではないでしょうか?

新年の挨拶といえば、「あけましておめでとうございます」ですよね。

一年の中でも、ほんのわずかな期間しか使わない挨拶です。

園では年末が近づいてくると、新年の挨拶の仕方を子ども達に紹介します。

あまり使い慣れない言葉に興味を持って真似てくれます。

この「真似る」ですが、子どもは真似る天才!といっても過言ではありませんね。

「学びは真似ることから始まる」と言われていますが、子どもは周りの環境と関わりながら、私達大人の日ごろの何気ないやりとりや言動をしっかりと見ています。(そんなの覚えなくていいのに~!ということも含めて…。むしろそういった言動に限って真似されたりしますよね!)

さて、この真似る能力を最大限引き出すためには、どうしたらいいのでしょうか?

それは、真似される側が、繰り返し見せていくことです。

ただ見せるだけでなく、顔や身体、真似てほしい部位の動かし方を「丁寧に」見せるというのが

ポイント!

ただでさえ大人の動きは、幼い子どもにとって8倍速で見えている、と言われていますから、

スピードを意識して「ゆっくり、ハッキリ、そして繰り返し」見せていくことが大事です。

実際私は保育の中で子ども達に知らせたいことがあると、この3つを意識してきました。

「ここしっかり見ておいてね~!」という気持ちをこめて、動きを分析しながら見せていきます。

どの学年に対しても、保育の中で言葉を正しく伝える、ということは常に意識しています。

絵本やお話をする機会を通して、子ども達からの「これは?」の投げかけや指差しを受けて、

「これは車だよ」「これは、赤だね」と答えます。

すると子どもは大人の口元をじっと見て、その言葉を吸収しようとします。

耳から入ってくる音と、目で見る動きを同時に捉え、段々と言葉を身につけていきます。

(乳児さんは言葉に加えて食事(咀嚼)の仕方もそうですね!)

前回も書きましたが、今はどこに行くにもマスクが必需品で、もちろん保育中にも職員はマスクをします。

もうすぐ1歳のお誕生日を迎える息子には、自宅でなるべくたくさん話しかけてきたつもりでした。しかしまだ出てくるのは「あっば…%&#★$!」まだ言葉にはなりませんが、一所懸命彼なりの言葉で話してくれています。

一日の大半を保育園で過ごしている息子にとって、本来真似る対象になる職員の(大人)動きや

表情が見えにくいことは、少なからず(いや大いに?)発語に影響を与えているのではないかと

感じます。

コミュニケーションを取るための手段となる表情や言葉の獲得が思うようにいかない今、私達が

出来ること…

それは「ゆっくり・ハッキリ・繰り返し」を日ごろの生活の中で意識して、少し大げさに(!)

表現することが良い見本になると思います。

ご家庭でも是非やってみて下さいね。                      (尾池)