Column

親子でやりとりを楽しむ絵本の時間

今回、ご家庭にある絵本を使って【思考力、読解力、伝える力】を育てることが出来る、

ダイアロジックリーディングと言う海外での絵本の読み聞かせ方法についてお話します。

2020年の学習指導要領では「これからの社会が、どんなに変化して予測困難な時代になっても、

自ら課題を見つけ自ら学び、自ら考え、判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現して欲しい」と目的を掲げています。国の教育方針が「自分で考える力」を重視する方向に動いています。

その力を身に付けていくためにも【思考力、読解力、伝える力】は必要だと感じています。私も海外へ留学していた経験もあり、他国の教育法に関心があります。学校に通ったり、現地のミックスの子ども達が通う保育園で保育士をする中で、海外の教育を体感してきました。


<ダイアロジックリーディングのメリット・効果

①   対話の時間が増えることで「親子のコミュニケーション」をより密に計ることが出来る。

子どもの内的な成長も、より細かく観察、実感出来るようになる。

②   登場人物の心情や善悪に関する質問をすることで、より効果的に「情操教育」「道徳教育」を

図ることが出来る。

③   物語を分析する癖をつけることで「読解力」「本を読見込む技術」「想像力」などが強化出来る。

④   話を聞きながら考える習慣をつけることで「人の話を深く聞く」ことが出来るようになる。

⑤   子どもの発話を促すことで語彙の習得だけではなく「考えをまとめる練習」や「話す練習」が出来る。


では、どのように関わっていけばいいのか?

⇒読み聞かせをしている最中や、終わった後に様々な問いかけをして自分なりの意見を引き出す。

例えば「あなたはどう思う?」「なぜそう思う?」など。5W1Hで質問しましょう。

 

保育園では読み聞かせをした後サークルタイムを取り入れ、自分が考えていることを言葉にして表現

する機会を設け、その中で人によっていろいろな意見や考えがあることを自然と学んでいます。

これが、伝える力の発達に繫がっていきます。

また、文章で直接書かれていないことを読み解くためには、分析力や論理的思考力、想像力などを駆使しないといけません。絵本の読み聞かせをする時に、親が子に問いかけることで確実に読解力も伸ばしていくことが出来ます。


日本の教育、海外の教育それぞれの良さがあり、必要な時、目的、子ども達の成長に合わせて使い分けて行くことが大切なのではないかと思っています。

ご家庭での絵本タイムに質問のやりとりを加え楽しんでみることで、

新たな親子のコミュニケーションの場の一つになればと思います。

より詳しく知りたい方はぜひ読んでみて下さい。         (進藤) 

 参考書籍

『ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ』作者:加藤映子