子どもに役割を
モンテッソーリ教育では、子どもが日常生活で自分のことを自分でおこなう体験を大切にしています。「自分でできた!」という体験は自信をつけるからです。
当園でも、そんな体験を多く持てるような生活を心がけています。
何度もお伝えしてきましたが、子どもは大人の真似をしたがります。自分のことは自分でしたい、自立したいと本能的に思っているのではないでしょうか?
しかし、忙しい生活の中で子どもがお手伝いしたいと言っても、ついつい「あとでね。危ないからママがやるね」など大人は言ってしまいがち・・・なのではないでしょうか。そして、本当に手伝える年齢になった時には、もう面倒だからやりたくない!となってしまいます。
だからこそ、なるべく、子どもが「やりたい」と言った時に少し無理をしてでも時間を作り、やり方を伝えてほしいのです。
平日が難しかったら、日曜日だけでも実践してみてはいかがでしょうか・・・。
結果、その積み重ねが自分のことは自分でおこなうという習慣にもつながっていくと思います。
当園では、カモミールからさまざまなできることを自分でできるように手助けしています。
そして、年長になった頃には、当番活動でランチで使用した台ふきんを洗濯板を使って洗濯したり、
部屋の中に置いてある色鉛筆を削ったりなど、さまざまな活動を自分たちでおこないます。
「自分だけがよければそれでよい」ということではなく、次に使う人が気持ちよく使えるように、ふきんが汚れていたら洗って置いておくことや、小さい子のためを思って準備をしてあげること、その他にも、役割を持っているということは、自分だけでなく他の誰かを意識し思わなくてはいけないという場面がついてまわります。
役割を与えられた子ども達は、自分の役割を必死に果たそうとしますし、時々はやりたくないな・・・と思うことがあっても友達に促されたり、助けられながら果たしています。
自分達も、この大塚りとるぱんぷきんずという集団の中で、きちんと役割があり、居場所があるということが、より一層子ども達の心と体を成長させます。
ご自宅でも子ども達に役割をつくってみてはいかがでしょうか。
どんな役割にするかは、子ども達と話しあって決めるといいですね。
特別なことではなく、生活の中で当たり前にできることがよいと思います。
例えば、自分の食べた食器は自分で片づけるや靴下を洗うなど自分のことでもいいですし、家族のために、お風呂に入った際にお風呂の鏡を洗うや食事の際に家族のお箸を全員分並べるなどでもいいと思います。
時には、わざと「これはまだあなたには難しいからできないかな?」などとすぐに手伝わせずに、じらしてみるのもよいかもしれませんよ。
なぜかって?その言葉を聞いた子はきっと「そんなことないよ。自分でできるよ!」とより一層張り切るからです。その後は、「じゃあ、お願いしてみようかな?」と言って成功できるようやり方をしっかりと伝えながら挑戦させてみましょう。やっぱりできた!という気持ちが、次へのチャレンジ精神につながります。 (岩澤)