いつもと一緒がいい!!~秩序の敏感期~
子どもの発達で欠かせない“敏感期”をご存知ですか?
いわゆる「イヤイヤ期」と言われる同時期に【特に敏感に「こだわりたい」時期がある】ことを言います。
一般的に1歳半頃から3歳頃まで続くと言われています。
何に対しても「イヤ!」となることから、第一次反抗期とも言われています。
このイヤイヤが激しい子もいれば、“うちの子はあまりなかったかも…”なんて声もありますが、今回はこの
イヤイヤ期について紹介します。
大人を困らせるこの行動、実は子どもの成長の証でモンテッソーリ教育では【敏感期】と呼びます。
敏感期には、言語の敏感期、感覚の敏感期、運動の敏感期…などさまざまありますが、一番理解し難いと
言われているものが【秩序の敏感期】です。
おおよそ6カ月~3歳前後で現れることが多く、物の置いてある場所や物事の順番に対してのこだわり
として出てきます。
◎いつも決まった道を通って保育園に行きたい!
◎いつも決まった順序で物事が進んで、1日が終わることが気持ちいい。
◎お母さんの話し方はいつも一緒で、同じ匂いがいい。
◎お父さんの席にはお父さんしか座らないでほしい!
など、大人からしたらどうでもいいようなことが、子どもにとって『いつもと一緒』が心地いいそうです。
物をまっすぐ並べたり、積んだりするのもこの敏感期の表れです。
そしてこの“秩序”が乱れた時、「そんなに泣かなくても…」と思うくらい激しく抵抗する子もいます。
では、どのようにするのが好ましいのか、ですよね。
この時期は、なるべく【いつもと一緒】を心掛けてみてください。
いつもと一緒が出来ない時は、事前に話をしておくといいかもしれません。
(「今日は○○に寄って行くから、いつもと違う道を通るよ。」など)
大人にとってこの敏感期がわかると、「今これがしたかったのね」「これが嫌だったのね」と子どもの気持ちが少し理解出来るような気がします。
とは言っても、育児は子どもによって、タイミングによって全然違います。
理解出来ないことの方が多いのでは?と思うことばかりです。
敏感期についてわかっていても、どこでスイッチが入ったのかわからないくらい泣かれてしまい、出掛け先で困った経験は何度もあります。笑
(そうなったら気持ちを共感し、時間が解決してくれるのを待つか、距離と場所によっては担いで帰ります)
皆さんも、心にゆとりがある時だけでいいので、何が嫌だったんだろう…と考えて観察してみてください。
ちょっと笑えるような“こだわり”が発見出来るかもしれません。
さてこの“こだわり”について余談ですが…
子どもと動物園に行ったことはありますか?
大人は、ゾウやライオンなど動物園でしか見られないものを見てほしい、と思いますよね。
しかし、子どもは地面に落ちている石や落ち葉に夢中。(特に乳児)
または、小さなアリやチョウを見つけては追いかける、など、ここじゃなくても…とついつい思ってしまった経験はないですか?
子どもの「やりたい、気になる!」と大人の「○○してほしい!」という想いは違うことが多い気がします。
でもそんな“こだわり”や“敏感期”は成長と共に変わったり、薄れていきます。
今しか出来ない子育てを、一緒に楽しみながら過ごしていきましょう! (中川)