Column

子どもにとって大事なことは、大人のよく考えた言葉がけ

皆さんは【子どもの権利条約】って、ご存知ですか?
言葉は聞いたことあっても、細かい内容までは知らない、という方もたくさんいらっしゃると思います。

1989 年に国連総会で採択され、日本では 1994 年(158 番目)に批准されました。 ユニセフが「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」と示しています。 ただ、最も大切なのは以下の一般原則の4つです。 「差別の禁止」「子どもの最善の利益」「生命・生存・発達に対する権利」「子どもの意見の尊重」 『子どもの権利』と言っても普段の生活の中で、なかなか考えることってないと思います。
でも子どもにとっては、実はとても大切なことなのです。 ですから家庭でも意識して、『子どもの権利』を守ってあげつつ育てるといいですね。 こう言うと『えっ!そんなこと出来るかなぁ?』と思われるかもしれませんが、心配ご無用です。

どんなに小さい子でも、“一人の人”と思って、きちんと話をしてあげるだけで十分です。 例えば、公園から帰りたがらない子どもに「もう終わりにしてっ!帰るよっ!」と言うより、 「これから◯◯に寄らなきゃいけないから、今日は終わりにして行こうね」と理由を説明する など、子どもに納得してもらいます。 また、子どもが「何で?これ何?」と何回も聞いてくる時期であれば、それに面倒がらず、いち いち答えてあげる。 もちろん、何回も説明しているのに同じことを聞いてくるようであれば、そのことが知りたい というより、会話が楽しいだけかもしれないので、「さっき何て言ったっけ?」と聞き返したり、話題をそら したりするのも手です。

とにかく普段の生活そのものの中で、『子どもとは言え一人の人間なんだ』と意識して、子育てが 出来るといいですね。

自分が知らないから適当に答える、とか、子どもが理解出来ないだろうから「う〜ん、何だろうね…?」で済 ませないようにして、知らないことは、子どもと一緒に調べます。 手が掛かると思われるかもしれませんが、でもこんなにゆったりした幸せな時間は今だけですよ! そして正しい言葉で本当の意味を伝えます。 その時わからなくても、大人が真剣に話をする姿に、子どもも何となくわかってくれます。
『子どもは天からの贈り物。やがて大人になったら一人前の人になり、世の中に貢献する人間に なるんだ』と思って、何でも真摯に正確なことを教えてあげましょう! 子どもの方も『自分を一人前に扱ってもらえている』と感じると、自尊心(自分自身を大切にする=プライド) や自己受容(ありのままの自分を受け入れる)など自己肯定感(自らの価値を積極的に受け入れる)が高まり ます。 これこそが【子どもの権利】を大事にしている、と言えるのではないでしょうか。

あっという間に過ぎてしまう子ども時代。 子どもの面白い発言を聞きながら、楽しくおおらかに過ごせるといいですね。 (加賀谷)