失敗を繰り返し子どもは育つ
子どもは、生まれながらにして誰に教わるでもなく、自ら学んでいます。
例えば何度も転びながらでも歩こうとしますが、それは歩く練習をしているのです。
それを親である私達は、上手に転ぶように適度に支えながら、時には見守りながら、出来るようになるのを待ちますね。
しかし、大きくなるにつれて「子どもが困らないように」先回りをして手伝ってあげることが多くなることって、ありませんか?
食事について一例を挙げると、「自分で食べたい!」という時期に「汚れるから」「食べないから」と大人が口に運んでしまう。
小さいうちはいいですが、長く続くと「大人がやってくれる」と子どももやる気をなくすことも少なくありません。
モンテッソーリ教育の中では、「子どもが自分で出来るように手伝ってね」という言葉をよく使います。
職員もその言葉を意識して関わるように、と研修を受けています。
研修では、「子どもは小さいからまだ何も出来ない、という存在ではなく、一つの個性を持った一人の
人間として「敬意」を持って関わる」ことを学びます。
その一つの関わり方が、子どもの意思の尊重です。
「やりたい」「やりたくない」子どもはその時の気分によってコロコロ変わります。
瞬間的に何かのスイッチが入ってしまい、「え~今まで機嫌よかったのに・・・」という体験を多くの
大人が経験していると思います。
その時のスイッチが、子どもにとっては「自分でしたかったのに・・・」ということもよくあります。
子どもにとって、いろいろな理由がありますが、子どもも大人もスムーズに納得するポイントは…
1. やりたいかやりたくないか、の意思を確認する
2. 子どもがやると決めたら手は出さない(ここ大事!!見守りには時間がかかります)
3. やってほしくないことは、やり始める前に伝えて納得させておく。
子どもがやりたいことの経験をたくさん積んで出来るようになることで、「自信」や「自己肯定感」に
つながっていきます。
そして、出来ない経験の中でもチャレンジして出来るようになることを楽しみます。
子どもは少し難しいことを喜んで行うものです。
出来ないからやらせない、ではなく、やりたい気持ちがある時がチャンスです。
たくさんの経験、たくさんの失敗を重ねながら知恵がついていきます。
友達関係でトラブルがあっても、その度にいろいろな気持ちを知ったり、解決方法を学んでいるのです。
忘れ物があっても、今度は忘れないようにしよう、と子どもは自分で学んで準備出来るようになります。 大人が先回りし過ぎないよう、失敗することもたくさん経験させてあげるのが大切だと感じています。