Column

丁寧な暮らし

自分の今までの日常を振り返ると、時短や効率、手抜きなど、どれだけ家事をさぼるか・・・ということばかり考えていました。

子育てをしながら仕事をするということは、いかに「しない家事」を決めるか?ですよね。子どもとの時間も大切にしたいし、家のこともやらなくてはいけない。

片付けたと思ったら散らかる・・・終わったと思ったらまた始まる・・・

そう思いながら家にいると、それがストレスになったりしていました。

この間、コロナの影響で「家で過ごす」ことを意識しないわけにいかなくなりましたね。

そのため私は、過ごしやすい暮らし方や理想の暮らしなどにフォーカスするようになり、「シンプルな生活をして生きていきたい」、と感じるようになりました。

物欲ではなく、心の豊かさを求めて生きていきたい、ということです。

例えば、毎日聞こえる鶯の声に「今日も元気な声がするな~」とか、蝉の鳴き声に「夏だな~」と思うことが幸せに感じるような・・・・

そんな風に思っていた最近、自分の生き方・あり方を考える機会がありました。

自分にとって本当に必要なものは何か。逆に必要でないものは何か、を自分に問いかけ、

それを手放すことの大切さも知りました。

毎日バタバタと忙しく生活している中で、静かに心の声に耳を傾ける時間を意識して持つことで、不安やストレスが少なくなっているのを感じます。

 

さて、「暮らしを大切にする」ということを子どもにも伝えるとすれば、禅語の中の「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」=自分自身を見直す、という言葉が当てはまります。

子どもには「靴を脱いだ後に、足元を確認して靴をそろえる」と、伝えています。

日常生活の中でも、「使ったものをもとに戻す」や「開けたら閉める」など、普段つい

疎かになりがちなところを意識することで、一つ一つの所作が丁寧になっていきます。 

大人でも、なかなか自分の立ち居振る舞いについて意識して生活することは少なくなってきていると思います。

もし「靴を脱いだら揃える」ということが習慣になっていないようなら、そこから始めて

みてはどうでしょうか?

なぜかと言うと、「履物の脱ぎ方にその人の精神状態が表れる」そうだからです。

脱いだ履物に心を留めて整える行為が、自分の心を見つめることになると言われます。「衣・食・住」についてもう一度見直しをし、健康に生きていくことへの感謝を持ちながら生活していきたいですね。

 

竹田