子どもは真似て学ぶ
「これ、いつの間に覚えたんだろう?」「この仕草(口癖)、私にそっくり…!」なんてことありませんか?私も、ふと気づくといろいろなことを覚えている子ども達に驚かされることが多いです。
そんな子ども達の“学び”のすごさや特徴、私達大人が子どものために出来ることってなんでしょうか?
<子どもは自分を成長させる力を持っている?>
子どもは、今自分に足りない能力を無意識のうちに吸収し、自分を成長させる力を持っています。(モンテッソーリ教育ではこれを“自己教育力”と言います。)
産まれたばかりの子が「ちょっとおっぱいの吸い方教えてほしいな~」なんて思ったり、まだ歩けない子が、「あ~そろそろ歩きたいから、歩き方教えてもらわなきゃ…」とは考えないはず。そして大人が“こうやって右足を出して、次に左足…手でバランスを取りながら…”なんて教えてきたことはないはずです。そう、子どもには誰かに教え込まれなくても自分で吸収し、能力を獲得していく力があるんです…!「子どもってすごい!」って思いますよね。そして獲得しようとする時の物事に対する熱量も素晴らしいです。
しかし子どもは物事の善悪は知らずに生まれてきます。
この世界に生まれてきたあと過ごす環境の中で、周りの大人や子ども同士と関わりながら物事の善悪や社会のルールを学んでいきます。
それは“自分で”ではなく、“人との関わりの中で”の学びです。(大人にとって「なんでこんなことするの~…」と思うことの中には、善悪がわからずにしていることもあるかもしれませんね!)
<子どもは真似て学ぶ>
物事の善悪を知らない子ども達は、真似ることの天才でもあります。
子どもは善いことも悪いことも、日常の中から見て・聞いて、無意識のうちに吸収していきます。(しかしなぜだか悪いことほど魅力的に見えてしまう、というこの不思議。
大人が“やめて~”と思うことほど、あっと言う間に覚えてしまいますよね。)
大事なポイントは“人との関わりの中で学ぶ(身につける)”ということ。
そう、言ってしまえばまずは周りの大人から学んでいく…ということです。
子どもにとって大人は、身近でいろいろなことが出来る憧れの存在。
その私達大人の姿を子ども達は本当によ~く見て、そして吸収しています。
そのため私達が子どもに出来ることは、『真似されてもいい振る舞いをすること』。
これは言葉遣いも入ります。大人は子どもに対して「赤ちゃん言葉」(「すごい→しゅごい」「靴下→くちゅした」など)を使ってしまいますが、これは子どもが大きくなった時に正しい言葉での覚え直しをすることになります。(最初から正しく伝えることで、子どもの混乱も少なくなりますよね!)
してほしい行動があれば、まずは大人から積極的に取り組み、見本を見せていく必要があります。
子どもが出来るようになるには、大人の姿勢も不可欠。
普段から真似されてもいいような振る舞いを、意識していきたいですね。
(髙橋 亜美)