Column

災害意識を持って・・・

 昨年の9月に広島県に訪れる機会がありました。

昨年度の夏の西日本と言えば「平成30年7月豪雨」が印象的ではないでしょうか。

都内で生活していると報道での情報しか得られませんが、実際に現地に行くと甚大な被害状況を目の当たりにし、想像していたよりも心を痛めることが多々ありました。

飛行機で広島県に向かうと、近くなるにつれ地上の様子が徐々に見えてきます。

肉眼でもわかるほど、たくさんのところで山肌が崩れ、土砂が流れ、緑の山が茶色くなっていました。

空港から出ると至る所での通行止め。電車も動いておらず、街に出る手段も少なくなっていました。

街中を車で移動していると土砂が流れ込み茶色くなっている道路や川。

一時的な保護のブルーシートなど2か月経っていても復旧の目処が立っていない様子がうかがえました。

2か月経っていてもこの状況では7月当時はもっと大変だったのだろうと身をもって感じることが出来ました。

現地に住んでいる友人の話では、家から出られないくらいの激しい雨。

排水溝からは収まりきらなかった水があふれ、道路もたくさんの個所で川のようになっている。

近くにある川は溢れ床下、床上浸水になったところもあったとのことでした。

自分の目で見て、話を聞いて、改めて自然の猛威を感じた訪問でした。

 

さて、もうすぐ夏本番です。海や山、たくさんのイベントがあり楽しみな時期でもあります。

ですが、夏は自然災害も多くなります。異常気象とも言われている今だからこそ、自然災害に対する危機意識や対応について今一度考えなおさないといけないなとも感じています。

園でも様々な状況を想定した避難訓練(水害を含む)を実施し、紙芝居や実際のニュースを元に子ども達に話をしています。

報道で得た情報だけではなく、実際に見たことを子ども達に伝えることが出来たため、今後はそれを踏まえて、いかに対応していくか、自分達が出来ることは何かを一緒に考えていきます。


『私達大人が出来ること』

・防災意識を持つ

・複数の避難場所、避難経路を確認しておく

・安否情報の確認方法を決めておく

・家の中(園内)の安全対策を行っておく

・ライフラインの停止や避難に備えておく

 
『子どもと共に出来ること』

・自然について知らせていく

・自然環境を守るために出来ることを一緒に考えていく

・避難方法、場所を知らせ、一緒に確認していく

・エコ活動をおこなっていく


この他にも今すぐ出来ることはたくさんあると思います。

今年度も、洪水警報による避難指示が出ている地域もありました。

いつ、何があってもおかしくない気象状況です。

だからこそ、私達大人が自助の力を身に着け、子ども達の未来のために、今ある環境を守りつつ、出来ることから取り組んでいきたいと思います。

                                           馬塲